アメノウオ伝説

◆熊野市育生町赤倉にある「雨滝」には「アメノウオ伝説」が語り伝えられています 。

階段を降りた所から撮影
階段を降りた所から撮影

昔、金山から漁師が雨滝へアメノウオを獲りに行っていた。ある日、漁師がそこに来て弁当を開いて食べていたところへ旅の僧が現れて、ここでアメノウオを獲るのをやめるように頼んだ。そこで、漁師は僧に弁当の粟飯を与えて、獲らないと約束し、僧は安心して姿を消した。
 そのあと、漁師が釣りをすると、大きなアメノウオが釣れた。漁師は大いに喜びその腹を割いてみると、中には粟飯がたくさん入っており、さきの僧は雨滝の主であるアメノウオであった(長井)という。 



また同じ伝説として次のような話が伝えられている。 

滝壺から撮影
滝壺から撮影

神の木の男2人が、白髪鵜という老練な鵜をつれて、この滝つぼに住む大アメノウオを捕ろうとした。そこへ1人の僧が現れて鵜を入れることだけはやめてもらいたいと嘆願した。とかくするうち腹も空いてきたので、男たちは持参の粟飯の弁当をひらき、僧にも振舞ったが不思議にもいつのまにか僧の姿は消え失せていた。 
 2人の男はこれ幸いと早速同伴の鵜を淵に入れたが、しばらくすると、一天にわかにかき曇って物凄い雷雨となったので、2人の男は大いに驚き、青くなって逃げ帰った。
 翌日行ってみると、滝壺には伴の鵜と長さ三尺五寸にもあまる大アメノウオが死体となって浮いていた。アメノウオの腹を割いてみると昨日の粟飯が入っていた。昨日の僧は雨滝の大アメノウオの化身であった。 

※アメノウオは熊野川の上流地域で獲れるアマゴの別称。甘い(美味い)魚だからとする説や雨が降り出すととたんに釣れ出すことからアメゴともいわれたり、アマゴの語源になったとする説などあるそうです。 

無料でホームページを作成しよう! このサイトはWebnodeで作成されました。 あなたも無料で自分で作成してみませんか? さあ、はじめよう